採用動画コラム
採用ピッチ資料と採用動画の使い分け|資料を動画にするときの3つの型
2026.9.8
この数年で、会社紹介のスライド資料を公開する企業が増えました。いわゆる採用ピッチ資料です。事業の中身も、働き方も、正直な課題まで書かれた資料が誰でも読める状態になり、求職者はエントリーの前にかなりのところまで下調べを済ませています。そのうえで、採用ご担当者からよく伺うのが「資料は作ったが、動画も必要なのか」というご相談です。この記事では、資料と動画の役割の違い、資料を動画にするときの3つの型、動画にする前に資料側で整えておきたいことを、順にご紹介します。
INDEX
採用ピッチ資料が広まって、その次の悩みが生まれています
採用ピッチ資料は、会社説明会で話していた内容をスライドにまとめ、いつでも読める形で公開したものです。スカウトメールに添える、求人票からリンクする、面接前に読んでおいてもらう。使い道が広く、一度作れば長く使えるため、規模を問わず取り入れる企業が増えました。
ところが、多くの企業が公開するようになると、資料そのものは横並びに見えてきます。丁寧に作られた資料ほど、かえって「よく整った、どこかで見たことのある会社」という印象に落ち着いてしまうことがあります。
ここで足りなくなるのが、文字と図では運びにくい情報です。社内の空気、話す人の表情や間、現場の音。求職者が最後に気にしているのは「この人たちと働けそうか」という点で、これは読んで判断するより、見て感じるほうが早い部分です。動画が呼ばれるのは、ちょうどこの場面になります。
資料と動画は、どちらが上でもありません
資料と動画は、担当している仕事が違います。無理にどちらかへ寄せるより、得意なほうに任せていただくのが確実です。
資料が得意なのは、比べることと、戻って確かめることです。給与や休日、選考の流れ、事業の数字。求職者は他社と並べて見比べますし、面接の前に読み返します。こうした情報は、目で追って探せる資料のほうが向いています。
動画が得意なのは、雰囲気を短い時間で伝えることと、人を見せることです。先輩社員がどんな話し方をするのか、職場がどれくらいの広さで、どんな音がしているのか。文章にすると長くなることが、映像なら数十秒で伝わります。
整理すると、条件で比較する段階は資料、この会社に決めてよいかを確かめる段階は動画、という分担です。どちらか一方だけだと、比較の土俵に乗れないか、乗ったあとで決め手を欠くか、そのどちらかが起きやすくなります。
資料を動画にするときの3つの型
すでに資料があるなら、それを土台にするのがいちばんの近道です。作り方は大きく3つに分かれます。
型1:スライドにナレーションを載せる
資料のスライドをそのまま並べ、読み上げの音声と簡単な動きを足す形です。撮影が要らないので、いちばん短い期間と少ない費用で用意できます。事業内容や制度のように、毎回同じ説明をする部分に向いています。
注意したいのは、資料をそのまま読み上げただけだと単調になることです。1枚あたりの秒数を短くする、要点だけを話して細部は資料に任せる、といった引き算をすると見やすくなります。
型2:資料の内容を人が話す
経営者や現場の責任者に、資料の要点を自分の言葉で話していただく形です。同じ内容でも、話す人が映るだけで受け取られ方が変わります。とくに「なぜこの事業をやっているのか」「どんな人と働きたいのか」といった、資料では熱量が落ちやすい部分に効きます。
台本を一字一句そろえる必要はありません。伝えたいことを3つに絞り、順番だけ決めておけば十分です。整いすぎた話し方より、少し言い直しがあるくらいのほうが本人らしさが残ります。
型3:一節だけを切り出してショートにする
資料の中の1項目、たとえば「1日の流れ」や「入社1年目の仕事」だけを取り出し、30秒前後の縦型動画にする形です。SNSやスカウトメール、求人票の中に置いて、資料を読んでもらう手前の入り口として使います。
この型はスマートフォンでの撮影でも十分に成立します。社内で撮って、うまくいったものだけ本格的に作り直す進め方もできます。
動画にする前に、資料側で整えておきたいこと
資料の内容が固まっていないまま動画にすると、あとで直す範囲が大きくなります。着手の前に、次の3点だけ確認しておいてください。
- いちばん伝えたい1つが決まっているか:資料の中で、これだけは覚えて帰ってほしいという項目を1つ選びます。動画はその1つを軸に組み立てます。
- 変わりやすい情報を切り分けているか:人数や拠点、制度の細目は変わります。こうした数字は動画に焼き込まず、資料側に置いておくと、動画を長く使えます。
- 誰に見せる場面かを決めているか:説明会で流すのか、スカウトメールに貼るのか、面接の前に送るのか。置く場所によって適した尺も見せ方も変わります。
3つ目は特に大切です。同じ内容でも、説明会で流す3分の動画と、スカウトメールに貼る30秒の動画では、組み立てが別物になります。1回の撮影から複数の尺を作り分けておくと、あとが楽になります。
更新のしやすさまで含めて決めてください
採用ピッチ資料の良いところは、いつでも直せることです。動画にもこの利点を持ち込むなら、章ごとに分けて作っておくのがおすすめです。1本の長い動画としてつなぎ切ってしまうと、1か所を直すために全体を触ることになります。事業紹介、社員の声、1日の流れ、といった単位で分けておけば、変わった章だけ差し替えられます。
リクムビを運営するフィールドキャスターは、映像制作と生配信を本業としており、スライド資料をもとにした説明動画の制作もお引き受けしています。全部をお任せいただくこともできますし、型3のような短い動画は社内のスマートフォンで撮れるよう、撮り方と編集の手順をお渡しする形でご支援することもできます。すでにお持ちの資料を拝見して、どこを動画にすると効くかをご提案するところから始められます。
まとめ
採用ピッチ資料が広く使われるようになったことで、資料は「あって当たり前」に近づきました。条件を比べて確かめる場面は資料に任せ、人と空気を伝える場面を動画が引き受ける。この分担ができていると、求職者は迷わずに進めます。動画にするなら、スライドにナレーションを載せる型、資料の内容を人が話す型、一節だけをショートに切り出す型の3つから、目的に合うものを選んでください。着手の前に、伝えたい1つを決め、変わりやすい数字を資料側に残し、どこで見せるかを決めておく。この3点を押さえておけば、長く使える1本になります。
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